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AI活用の失敗学シリーズ第1回:導入しても使われない理由と対策

2025 7/17
AI活用の失敗学シリーズ
2025.6.12

AI活用の失敗学シリーズ第1回:導入しても使われない理由と対策

このシリーズでは、中小企業がAI導入で陥りがちな典型的な失敗パターンと、その対策について全5回で解説します。「導入したが使われない」「コストに見合う効果が出ない」「品質やセキュリティで問題が発生する」「社内の抵抗で進まない」といった課題を、現場で実際に起こる事例をもとに分析し、明日から実行できる実践的な解決策をお伝えします。

シリーズ記事一覧

  • 第1回:導入しても使われない理由と対策(本記事)
  • 第2回:社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ
  • 第3回:コスト対効果が出ない典型パターン
  • 第4回:AIの間違いや品質問題を防ぐチェック方法
  • 第5回:ITに詳しくなくてもできるセキュリティ対策

「ChatGPTのアカウントを全社員に配布したのに、3ヶ月後にはほとんど誰も使っていない」「最初は珍しがって触っていたけれど、結局いつものExcelに戻ってしまった」──このような声を、AI導入を検討・実施した中小企業の経営者の方から頻繁に耳にします。

実は、この「導入したが定着しない」現象には、明確なパターンと原因があります。そして何より重要なのは、適切な対策を講じれば確実に回避できるということです。

今回は、AI導入で最も多い失敗である「使われない問題」の構造を分析し、明日から実行できる解決策をお伝えします。

なぜAIツールは使われなくなるのか?

現実の状況:導入後に見られる典型的な経過

中小企業向けのAI導入支援を行う中で見えてきた現実があります。ChatGPTなどの生成AIツールを導入した多くの中小企業で、導入から数ヶ月後には当初の期待通りに活用されていない状況が見られます。

典型的な経過パターンとして、以下のような状況が起こっています:

  • 最初の1-2週間は物珍しさで使用
  • 1ヶ月後には一部の積極的な社員のみが利用
  • 数ヶ月後には実質的に使われていない状態

では、なぜこのような状況になってしまうのでしょうか。

AI活用が定着しない3つの失敗パターン

パターン1:目的不明確型「とりあえず使ってみて」

よくある導入の仕方

  • 「ChatGPTが話題だから、とりあえず契約してみよう」
  • 「各自で使い方を見つけて活用してもらおう」
  • 「便利そうだから、みんなで使ってみて」

このパターンの問題は、何のために使うかが曖昧なことです。

例えば、包丁を渡されて「料理に使ってください」と言われても、何を作るかが決まっていなければ、結局使わずに終わってしまいます。AIも同じで、「何を解決するために使うのか」が明確でなければ、継続的な活用は困難です。

実際の失敗事例 製造業のA社(従業員30名)では、「業務効率化のため」という理由でChatGPTを導入しました。しかし、具体的にどの業務で使うかを決めていなかったため、社員たちは「何に使えばいいかわからない」状態に。結果的に、導入から2ヶ月後にはほとんど使われなくなりました。

パターン2:業務フィット不良型「既存業務に上乗せ」

よくあるパターン

  • 従来の作業方法はそのままに、AIを「追加のツール」として使う
  • 既存の業務プロセスを変更せずに、AIだけを導入
  • 「今の仕事のやり方にAIを足せば効率化できる」と考える

このアプローチの問題は、AIが業務フローに組み込まれていないことです。

例えば、提案書作成において「まず手作業で作った後に、AIでも作ってみる」という使い方では、工数が増えるだけで効率化になりません。AIの真の効果を得るには、業務プロセス自体を見直す必要があります。

実際の失敗事例 サービス業のB社では、営業資料作成にAIを活用しようとしました。しかし、「従来通りPowerPointで作った後に、AIでも作ってみる」という運用にしたため、作業時間が逆に増加。「AIは使えない」という結論に至ってしまいました。

パターン3:サポート不足型「導入後は現場任せ」

よくあるパターン

  • AI導入後のフォローアップがない
  • 困った時に相談できる人がいない
  • 使い方の共有や改善の仕組みがない

AIツールは「使いながら覚える」側面が強いのですが、一人で試行錯誤を続けるのは限界があります。

特に中小企業では、ITに詳しい社員が限られているため、困った時のサポート体制がないと、結局「元のやり方の方が確実」という結論になってしまいます。

実際の失敗事例 建設業のC社では、積極的な営業担当者1名がAIを活用し始めましたが、他の社員には使い方が分からず、相談できる体制もありませんでした。結果的に、その1名以外は使わなくなり、全社的な効率化には至りませんでした。

AI活用を成功させる3つのポイント

ポイント1:具体的な用途決め「○○の作業を△△分短縮」

成功する企業は、具体的で測定可能な目的を設定しています。

効果的な目的設定の例

  • 「営業提案書の作成時間を60分から20分に短縮」
  • 「月次報告書の作成工数を4時間から1時間に削減」
  • 「お客様へのメール返信時間を15分から5分に短縮」

このように、「どの業務の」「どの部分を」「どれくらい改善するか」まで明確にすることで、社員にとって使う意味が分かりやすくなります。

実践的な目的設定の手順

  1. 時間のかかっている業務の洗い出し:社員へのヒアリングで現状把握
  2. AI化可能性の評価:文書作成、情報整理、アイデア出しなど
  3. 優先順位づけ:効果の大きさと実現の容易さで判断

ポイント2:業務プロセスへの組み込み「いつ・どこで使うかを設計」

AIを効果的に活用するには、既存の業務フローのどこで使うかを明確に設計する必要があります。

業務プロセス設計の成功例:営業提案書作成

従来のプロセス

  1. 顧客情報の収集・整理(30分)
  2. 過去の提案書から類似事例を探す(30分)
  3. 提案内容を検討・文書化(90分)
  4. 資料のレイアウト調整(30分)

AI組み込み後のプロセス

  1. 顧客情報をAIに入力し、提案の方向性を整理(15分)
  2. AIで提案書の骨子を作成(10分)
  3. 内容を確認・調整(30分)
  4. レイアウト調整(15分)

このように、どの工程でAIを使い、どの工程は人間が行うかを明確に分けることで、効率的な活用が可能になります。

ポイント3:シンプルなサポート体制「AI担当者1名+定期共有」

大がかりな体制は不要ですが、最低限のサポート仕組みは必要です。

中小企業に適したサポート体制

  1. AI担当者の設置:ITに詳しい社員1名を担当者に
  2. 定期的な情報共有:月1回、使い方のコツや困りごとを共有
  3. 簡単な相談体制:Slackやチャットで気軽に質問できる環境

担当者の役割

  • 新しい活用方法の発見と共有
  • 困った時の相談対応
  • 使い方のルールやガイドライン作成

重要なのは、完璧な体制を作ろうとしないことです。まずは小さく始めて、必要に応じて改善していく姿勢が大切です。

明日から実行できる実践対策

対策1:導入前の簡単チェックリスト

AI導入を検討する際に、以下の項目を確認してください:

□ 解決したい課題が具体的に定義されているか

  • 「効率化したい」ではなく「○○の作業時間を△分短縮したい」

□ その課題がAIで解決可能か

  • 文書作成、情報整理、アイデア出しなどAIが得意な分野か

□ 業務プロセスの見直し準備ができているか

  • 「今のやり方にAIを足す」ではなく「AIを活用した新しいやり方」を考える

□ 最低限のサポート体制が確保できるか

  • 担当者1名と月1回の情報共有ができる体制

対策2:業務フロー見直しの3ステップ

ステップ1:現状の業務フローを可視化

  • 作業の流れを時系列で書き出す
  • 各工程の所要時間を測定

ステップ2:AI化可能な工程を特定

  • 文書作成、情報収集、アイデア出しの工程をチェック
  • 「人間の判断が必要な部分」と「定型的な部分」を分離

ステップ3:新しいフローを設計

  • AIを使う工程と人間が行う工程を明確化
  • 全体の流れで時間短縮効果を確認

対策3:社内での情報共有方法

月1回の活用事例共有会

  • 成功事例の発表(5分程度)
  • 困りごとの相談と解決策検討
  • 新しい活用方法のアイデア出し

簡単な記録の習慣化

  • どの業務でAIを使ったか
  • どれくらい時間短縮できたか
  • 改善点や気づき

成功事例:小さく始めて大きな効果

最後に、この方法で成功した実例をご紹介します。

卸売業D社(従業員15名)の成功例

課題:取引先への提案メール作成に1件30分かかり、営業活動の時間が不足

対策の実施

  1. 具体的な目的設定:提案メール作成時間を30分から10分に短縮
  2. 業務プロセス見直し:AIで下書き作成→内容確認・調整→送信
  3. サポート体制:営業部長をAI担当者に、週1回の進捗確認

結果

  • メール作成時間:30分→10分(67%削減)
  • 1日の営業活動時間が2時間増加
  • 導入から6ヶ月後も全営業担当者が継続活用
  • 提案メールの品質も向上(論理構成が明確に)

成功要因

  • 解決したい課題が明確だった
  • 業務プロセスを根本から見直した
  • 継続的なサポートと改善を実施

まとめ:「使われるAI」にするために

AI導入で成果を出すために最も重要なのは、「何となく便利そう」ではなく「具体的に何を解決するか」を明確にすることです。

そのために必要なのは:

  1. 明確な目的設定:「○○の作業を△△分短縮」まで具体化
  2. 業務プロセスの見直し:AIを前提とした新しいやり方の設計
  3. 継続的なサポート:困った時の相談体制と定期的な改善

AI導入は「ツールを入れること」ではなく、「業務のやり方を変えること」です。一見手間がかかるように思えますが、適切に進めれば必ず大きな成果を得ることができます。


次回予告

次回(第2回)は、AI導入でもう一つの大きな課題である「社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ」について詳しく解説します。「AIに仕事を奪われるのでは」という不安から「新しいことを覚えるのは面倒」という変化回避まで、中小企業でも実行可能な対策をお伝えしますので、ぜひご期待ください。

AI活用の失敗学シリーズ記事一覧

  • 第1回:導入しても使われない理由と対策(本記事)
  • 第2回:社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ
  • 第3回:コスト対効果が出ない典型パターン
  • 第4回:AIの間違いや品質問題を防ぐチェック方法
  • 第5回:ITに詳しくなくてもできるセキュリティ対策
AI活用の失敗学シリーズ
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  • AI活用の失敗学シリーズ第2回:社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ

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