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AI活用の失敗学シリーズ第2回:社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ

2025 7/17
AI活用の失敗学シリーズ
2025.6.13

AI活用の失敗学シリーズ第2回:社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ

このシリーズでは、中小企業がAI導入で陥りがちな典型的な失敗パターンと、その対策について全5回で解説します。「導入したが使われない」「コストに見合う効果が出ない」「品質やセキュリティで問題が発生する」「社内の抵抗で進まない」といった課題を、現場で実際に起こる事例をもとに分析し、明日から実行できる実践的な解決策をお伝えします。

シリーズ記事一覧

  • 第1回:導入しても使われない理由と対策
  • 第2回:社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ(本記事)
  • 第3回:コスト対効果が出ない典型パターン
  • 第4回:AIの間違いや品質問題を防ぐチェック方法
  • 第5回:ITに詳しくなくてもできるセキュリティ対策

「AIを導入したいが、ベテラン社員から『今のやり方で十分』と言われる」「『AIに仕事を奪われるのでは』という不安の声が上がっている」「若手は積極的だが、管理職層が消極的で進まない」──AI導入を検討する中小企業の経営者から、このような組織内の抵抗に関する相談を頻繁に受けます。

技術的な課題以上に、人の心理的な抵抗は AI導入の大きな障壁となります。しかし、この抵抗感は決して克服できないものではありません。適切なアプローチを取れば、組織全体でAIを効果的に活用できるようになります。

今回は、AI導入における社内の抵抗感の正体を分析し、中小企業でも実行可能な現実的な対策をお伝えします。

社内抵抗が生まれる本当の理由

抵抗感の背景にあるもの

AI導入に対する抵抗は、単なる「新しいものへの拒否反応」ではありません。その背景には、具体的で合理的な不安や懸念があります。

「AIに仕事を奪われる」不安の正体

  • 自分の専門性や価値が下がるのではないか
  • 効率化によって人員削減されるのではないか
  • 今まで積み上げてきたスキルが無意味になるのではないか

世代間・立場による温度差

  • 若手社員:新しい技術への興味と習得への意欲
  • 中堅社員:業務効率化への期待と習得への不安の混在
  • ベテラン社員:現在の方法への信頼と変化への警戒心
  • 管理職:投資対効果への疑問と責任への懸念

これらの感情は決して「わがまま」ではなく、変化に対する自然な反応です。重要なのは、この感情を理解した上で適切に対応することです。

抵抗の3つのパターンと具体的対策

パターン1:技術不安型「難しそうで使えない」

典型的な反応

  • 「ITは苦手だから、私には無理」
  • 「覚えることが多すぎて大変そう」
  • 「間違って使って問題を起こしたらどうしよう」

このタイプの抵抗は、具体的なイメージが湧かない不安から生まれます。

効果的な対策:身近な成功事例から始める

  1. 同世代・同職種の成功事例を紹介
    • 同じような立場の人がどう活用しているかを具体的に説明
    • 「○○さんと同じような仕事をしている△△さんは、こんな風に使って時間短縮できています」
  2. 簡単な作業から体験してもらう
    • メール文面の下書き作成
    • 会議の議事録要約
    • アイデア出しのサポート
  3. 失敗しても大丈夫な環境づくり
    • 「練習用」として気軽に試せる機会の提供
    • 「間違っても問題ない業務」から始める

実際の成功事例 建設業のE社では、60代のベテラン現場監督が「ITは苦手」と強く抵抗していました。そこで、まず若手社員が同じような現場報告書をAIで作成する様子を見せ、その後「試しに一度だけ」と簡単な日報作成を体験してもらいました。結果的に「思ったより簡単」「字を書くより楽」と感じ、現在では積極的に活用しています。

パターン2:雇用不安型「AIに置き換えられる」

典型的な反応

  • 「AIが普及したら、私たちは必要なくなるのでは」
  • 「効率化=人減らしじゃないの?」
  • 「自分の価値がなくなりそうで怖い」

この不安は、AIの役割への誤解から生まれることが多いです。

効果的な対策:「仕事が楽になる」体験を優先

  1. AIの役割を正しく説明
    • 「人間の代替」ではなく「人間のサポート」であることを強調
    • AIが得意なこと・苦手なことを具体的に説明
    • 「人間にしかできないこと」の重要性を再確認
  2. 負担軽減の効果を実感してもらう
    • 時間のかかる単純作業の軽減
    • より創造的・判断的な業務への時間確保
    • ミスの削減によるストレス軽減
  3. 新しい価値創造の機会を提示
    • AIで効率化できた時間で何ができるかを具体化
    • より高度な業務やお客様対応に注力できることを説明

実際の成功事例 サービス業のF社では、事務担当者が「AIで事務作業が自動化されたら失業する」と心配していました。そこで、AI活用で事務作業時間を短縮し、その分お客様対応やサービス改善の企画に時間を使えることを説明。実際にAI導入後、より付加価値の高い業務に集中できるようになり、「AIのおかげで仕事がもっと面白くなった」と前向きに捉えるようになりました。

パターン3:変化回避型「今のやり方で十分」

典型的な反応

  • 「今までのやり方で問題ないのに、なぜ変える必要があるの?」
  • 「新しいことを覚える時間がもったいない」
  • 「お客様も今のサービスで満足している」

このタイプは、現状への満足度が高い場合に生まれる抵抗です。

効果的な対策:小さな改善から始めて効果を実感

  1. 現状の課題を客観視してもらう
    • 時間のかかっている作業の可視化
    • 同業他社の効率化事例の紹介
    • お客様からの「もっと早く対応してほしい」等の声の共有
  2. 最小限の変化で最大限の効果を実証
    • 一番時間のかかっている作業を1つだけ選んで改善
    • 「試しに1週間だけ」という期間限定での導入
    • 効果を数値で見える化
  3. 改善効果を全員で共有
    • 時間短縮の具体的な数値
    • 品質向上の事例
    • 働きやすさの改善

実際の成功事例 製造業のG社では、営業部長が「今の提案書作成方法で十分」と AI導入に消極的でした。そこで、最も時間のかかっていた技術資料作成だけをAI活用で改善。従来4時間かかっていた作業が1時間に短縮されたことで、「これなら他の業務でも使ってみたい」と積極的になり、現在では部全体でAI活用が進んでいます。

少人数組織での現実的な変革アプローチ

中小企業では大企業のような大規模な変革管理は不要です。むしろ、小回りの利く組織の特徴を活かしたアプローチが効果的です。

段階1:理解促進「正しい情報と安心感の提供」

具体的な進め方

  1. 30分程度の簡単な説明会を開催
    • AIの基本的な仕組み(専門用語は最小限に)
    • 他社の成功事例(同規模・同業種を中心に)
    • 自社での活用イメージ
  2. 質問・相談の機会を設ける
    • 説明会後の個別相談時間
    • 疑問や不安を気軽に話せる雰囲気づくり
    • 「どんな質問でもOK」という姿勢
  3. 情報の継続的な共有
    • 週1回程度のAI活用ニュースの共有
    • 他社事例や新しい活用方法の紹介

段階2:体験創出「安全で成功しやすい体験の提供」

リスクの低い業務から開始

  • 文書作成のサポート:メール文面、報告書の下書き
  • 情報整理:会議の要点整理、アンケート結果の分析
  • アイデア出し:企画のブレインストーミング、改善案検討

体験しやすい環境づくり

  • 「失敗してもOK」という明確なメッセージ
  • 困った時にすぐ相談できる体制
  • 成功体験を積みやすい業務の選定

段階3:習慣化「日常業務への自然な組み込み」

継続的な活用のための仕組み

  1. 定期的な情報共有会(月1回、30分程度)
    • 活用事例の共有
    • 困りごとの相談と解決
    • 新しい活用方法のアイデア出し
  2. 成功事例の見える化
    • 時間短縮効果の数値化
    • 品質向上の具体例
    • 働きやすさの改善点
  3. 自然な評価・認知
    • AI活用による成果を適切に評価
    • 積極的な活用者への感謝の表明
    • チーム全体での成功として位置づけ

実践的な変革手法

効果的な社内説明会の進め方

準備するもの

  • 同業種・同規模企業の成功事例(3-5事例)
  • 自社での具体的な活用イメージ(業務フロー図など)
  • よくある質問と回答集

説明会の構成(30分)

  1. AI活用の基本的な考え方(10分)
    • なぜAI活用が必要なのか
    • AIができること・できないこと
  2. 他社の成功事例紹介(10分)
    • 同じような課題を抱えた企業の改善例
    • 具体的な効果と数値
  3. 自社での活用計画(5分)
    • どの業務から始めるか
    • どのような効果を期待するか
  4. 質疑応答・相談タイム(5分)

抵抗派への個別対応法

アプローチの原則

  • 相手の立場や感情を理解・共感する
  • 強制ではなく「一緒に考える」姿勢
  • 小さな一歩から始める

具体的な対話例

❌ 「時代の流れだから覚えてください」
⭕ 「今お忙しい○○の作業、もし30分短縮できたらどうでしょう?」

❌ 「みんなが使っているから」
⭕ 「△△さんの経験や判断力は変わらず大切です。AIはその下準備を手伝うだけです」

❌ 「AIは簡単です」
⭕ 「最初は戸惑うかもしれませんが、一緒に確認しながら進めましょう」

成功体験の効果的な共有方法

共有すべき内容

  • 具体的な数値:「30分→10分に短縮」
  • 感情の変化:「最初は不安だったが、今は手放せない」
  • 工夫したポイント:「○○することで使いやすくなった」

共有の場

  • 定期的な会議での5分間報告
  • 社内掲示板や共有フォルダでの事例紹介
  • 成功者から直接話を聞く機会

成功事例:段階的アプローチで全社活用を実現

IT企業H社(従業員25名)の成功例

初期状況

  • 代表取締役はAI活用に積極的
  • 営業部(40代中心)は「今のやり方で十分」と消極的
  • 開発部(20-30代中心)は興味はあるが具体的な活用方法がわからない

実施した対策

第1段階:理解促進(1ヶ月間)

  • 全社説明会でAIの基本と他社事例を共有
  • 営業部の課題(提案書作成時間)を具体的に可視化
  • 個別面談で不安や疑問を聞き取り

第2段階:体験創出(2ヶ月間)

  • 営業部で最も時間のかかっている技術資料作成から開始
  • 開発部でコードコメント生成とドキュメント作成を試行
  • 週1回の進捗共有と困りごと相談

第3段階:習慣化(継続中)

  • 月1回の活用事例共有会を定例化
  • AI活用による時間短縮を業績評価に組み込み
  • 新入社員向けのAI活用研修を制度化

結果

  • 営業部:提案書作成時間60%削減、受注率10%向上
  • 開発部:ドキュメント作成時間50%削減、コード品質向上
  • 全社:導入6ヶ月後、全社員がAIを日常的に活用
  • 経営効果:残業時間削減、業務品質向上、社員満足度向上

成功要因

  • 段階的なアプローチで無理のない変革を実現
  • 各部門の課題に合わせた具体的な活用方法を提示
  • 継続的なサポートと改善の仕組みづくり

まとめ:抵抗感を力に変える組織づくり

AI導入における社内の抵抗感は、決してネガティブなものではありません。適切に対応すれば、より良いAI活用につながる貴重な意見となります。

重要なのは:

  1. 抵抗の背景にある合理的な不安を理解する
  2. 段階的なアプローチで無理のない変革を進める
  3. 小さな成功体験を積み重ねて信頼を築く
  4. 継続的なサポートと改善の仕組みをつくる

中小企業の特徴である「小回りの利く組織」「顔の見える関係性」「迅速な意思決定」を活かせば、大企業以上にスムーズなAI導入が可能です。

抵抗感を無視したり、力で押し切ったりするのではなく、一人ひとりの気持ちに寄り添いながら、全員で新しい働き方を創っていく──そんなアプローチが、持続可能なAI活用の基盤となります。


次回予告

次回(第3回)は、「コスト対効果が出ない典型パターン」について詳しく解説します。AI導入にかかる真のコストから、投資に見合う効果を得るための現実的なROI測定方法まで、中小企業でも実践できる方法をお伝えしますので、ぜひご期待ください。

AI活用の失敗学シリーズ記事一覧

  • 第1回:導入しても使われない理由と対策
  • 第2回:社内の抵抗感を乗り越える現実的アプローチ(本記事)
  • 第3回:コスト対効果が出ない典型パターン
  • 第4回:AIの間違いや品質問題を防ぐチェック方法
  • 第5回:ITに詳しくなくてもできるセキュリティ対策
AI活用の失敗学シリーズ
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